柔軟エアロシェルを有する大気突入機の流体構造連成解析
高橋 裕介(北海道大学大学院工学研究院)

概要

本研究では、大気突入時における柔軟エアロシェルの流体構造連成(FSI)挙動を数値的に明らかにすることを目的に、オープンソースソフトウェア SU2-CalculiX-preCICE で構成されるFSI解析モデルを構築し、柔軟エアロシェルの高速気流と柔軟構造の連成挙動を調べた。用いた計算機は大阪大学サイバーメディアセンターSQUID汎用CPUノード群である。加えて、得られたFSI結果の時系列データに対して、動的モード分解(DMD)を用いて、特徴的な空間モード・時間モード構造を抽出した。計算対象は遷音速風洞試験で用いられた柔軟エアロシェルである。本研究で構築したFSI-DMDモデルにより、高速気流における柔軟構造エアロシェルのFSI挙動と主要変位モードを明らかにした。エアロシェルは比較的低周波数の首振り運動・膜面変形が複合したモードと,比較的高周波数の膜面変形が主要なFSI挙動で構成されることがわかった。この変形特性は固有振動モードと似た分布や周波数を有するものの、完全には一致しない。すなわち柔軟エアロシェルの変形が空気力の強い影響下にあることを示した。

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